模試の返却面談
夏期講習の最終日に生徒さんが受験した統一模試。
今日からその結果をもとにこれからの課題と対策を話し合う、返却面談がスタートしました。
成績表には細かいデータがたくさん記載されています。
志望校に対する合格判定はもちろん、各科目の全ての小設問に平均正解率が記されています。
そして、生徒さんの答案用紙も返ってきます。
答案用紙を細かく分析すると、3つの形式に分類することができます。
①正解
②答えを書いたけど✕になっているもの。
③答えが書けずに✕になっているもの。
答案分析の主なポイントは②と③です。
②の「答えを書いたけど✕になっているもの」で考えられる原因としては、
A.理解している・覚えているのにミスをしてしまった。
B.何となく答えを書いて間違えていた。
C.わからなかったけどとりあえず書いてみた。
などさまざまですが、Aは最も正解に近い分もったいない問題です。
しかし、計算の手法や設問中の言葉の受け取り方など細かい部分を意識して改善していかなければミスが減らないこともあるので要注意です。
Bが多い場合、考える問題に関しては理由や根拠をもとに追求する意識が出来上がってない可能性があります。
知識をダイレクトに答える問題だとすれば、もう少し時間をかけて学習すれば定着する可能性が高いことが予想できます。
Cが多い場合は学習不足が考えられるため、基本から学び直す事が必要になります。
しかし、このA~Cは生徒の学力と平均正解率によってもいろいろな要因が考えられるので、「✕を〇にするためには何が必要か?」という課題に対しては、パターン化してしまえば解決できるというものではありません。
だからこそ授業中や家庭学習、そして試験中の様子なども含めてお互いに話し合い、生徒の状態を共有しながら面談を進めることが大切だと考えています。
さらに、③の「答えが書けずに✕になっているもの」にはまだまだ大きな課題と可能性が含まれています。
記述問題で答えが書けないことが多い場合にもいくつかの原因が予想できます。
・グラフや表が読み取れなかった。
・対照となる事柄を比較して書く表現力が備わっていない。
・自分には表現力がない、または表現することがキライで書くことを避けている。
・後回しにして時間が無くなった。
・知識そのものが抜けていた。
などいろいろありますが、何か1つでも原因がわかればその課題を克服する第一歩になります。
そして、次へのステップは、「間違ってもいいから答えを書いてみる。」ことにあると思います。そのかわりやたらめったら書くのではなく、「理由や根拠を考える」ことが条件となりますが・・・。
生徒ひとりひとりには学力に個人差があるだけでなく、さまざまな要素を取り入れて話し合いをするのですべての面談が違う内容になります。
成績表は結果だけを見て一喜一憂するものではなく、成功した体験は学習法の糧とし、失敗したところをどのように成功につなげていくかを探すための貴重なツールだと考えています。
まだまだ面談は始まったばかり。
成績表が威力を発揮するのはこれからです♪