比べるべきもの
もうすぐ中間テストがやってきます。
テストの結果について一喜一憂することはごく自然なことです。
学校の成績でも番数が上がれば嬉しいし、
下がってしまえば残念な気持ちになるものですよね。
時には
「〇〇に勝った!」
「今度は負けないぞ。」
など、友達との競争をモチベーションにする声が聞こえることもあります。
私がより所にしている心理学に
「人生は他者との競争ではない」
という言葉があります。
これについて、私は次のように解釈しています。
他者と自分を比べることは優越感や悪い意味での劣等感を生み出すきっかけになり、そこから周囲を「敵」をして考えるようになる。
劣等感には健全なものとそうでないものがあり、
前者は「理想の自分との比較」から生まれるもので
これこそが前に進もうとする自分に価値を見いだすきっかけになる。
比べるべきものは自分と親、自分と兄弟、自分と友達といった「他者」ではなく、だと考えています。「自分の中の理想と現実」
「立体の面積が求められるようになりたい」という理想はあるけど、
「面積と体積の求め方がこんがらがってよくわからない」という現実が存在するとなれば、
そのギャップを縮めることが課題となります。
そしてそれをやってみてどう変わったかを比べることが重要だと思います。
ですから、私は子どもたちによくこんなことを質問します。
「今日、ここに来る前と今では〇〇についてどう変わった?」
「苦手だと思っていた気持ちって、3か月前と今とではどう違う?」
「〇〇ができるようになった」という答えが出てくれば、
そこが前進したポイントであり、
その努力を認めてあげるべきポイントでもあります。
そしてこの積み重ねが自尊感情につながり、
学ぶ楽しさを知ることになると考えています。
さらに結果として成績が上がればこれほど嬉しいものはありません。
16日から始まる中間テスト対策で自分の中の理想にどこまで近づけるのか、
「健全な劣等感」をバネに頑張ってほしいと思います。