なぜ「勉強しなさい」は子どもたちに響かないのか?

それは、「勉強しなさい」という言葉が極めて抽象的すぎるからです。
勉強のしかたがわからない子にとっては、何をどうすることなのかがまったくと言っていいほど伝わりません。
この子どもたちにとって不親切とも思われる言葉がやる気をなくしたり反発を生むのは自然なことかもしれませんね。
「勉強」と聞けば「問題を解く」ことは容易に思いつくでしょうが、勉強はそれだけではありません。
「しかたがないから教科書の文章をそのままノートに写す」、「とりあえず計算や漢字を練習する」といった、形だけの達成感で「勉強した」と思っている子は存在します。
しかしこれは、その子たちに非があるわけではありません。
彼らが具体的な方法を学んでいないのであれば、できなくて当然なのですから。
重要なのは、「勉強しなさい」の代わりに何のため(目的)に何(道具)を使ってどんなこと(方法)をするのかをできるだけ具体的に伝えることです。
そして、実際にその手順通りにできているか最後まで付き合ってあげることが継続につながります。
さらにその方法が自力でできるようになるまで根気強く支援することが必要です。
学んだ学習法がちょっとした成功体験になれば自分から動けるようになる生徒は大勢います。
子どもにかける言葉の選択をちょっとだけ工夫してみてはいかがでしょう?