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テスト監督の心得

長かった夏休みも今日で終わり、明日から2学期が始まります。

夏期講習の締めくくりは中学生の統一模試でした。

テストで生徒が力を発揮できるように支援するのがテスト監督。

略して「テス監」。

統一模試ではタイムマネージメント、リスニングテストのセッティング、都合で当日受験できない子のスケジュール調整、受験票の確認、テストの受け方の説明、解答用紙の確認、室温の調整など、いろいろなことをしています。

そんな中、私が一番楽しみにしているのが試験中の様子を間近で見る時間です。

彼らの集中が切れたりするといけないので足を止めてじっくり見ることはしませんが、牛歩戦術でシッカリ観察しています(笑)。

注目しているのは主に解答欄と問題用紙です。

解答欄を見る目的はペース配分です。

この要素に関しては3年生3学期からの入試対策で克服できる課題ですが、現段階では彼らが「わからない問題は後回しにすることができているか」に注目しています。

初めて模試を受験する子にみられる傾向が、問題に執着しすぎて時間がかかるために最後まで辿りつけないケースです。

模試は差をつけるために作られています。

解けない問題は必ず含まれているので、できる問題からどんどん答えていく思い切りの良さが必要です。

問題用紙では、彼らが「どのような手段を使って答えを出そうとしているか」に注目しています。

国語や英語の長文には要点となる文に印をつけているか。

問題文で思考の方向性のカギとなる言葉や数値に印はついているか。

数学や理科に限らず、全教科で出てくる表やグラフをどのように使っているか。

図には何を書き込んでいるのか、などなど。

「思考」を正解に導く重要なポイントはいろいろありますが、そのうちのひとつは目で見てわかりやすくすること、例えば「図、表、グラフにわかる数値を書き込む」や「新たな図を書きおこす」などさまざまです。

数学には立体図形の問題など、ただ眺めているだけではまったく歯が立たないものが数多く出題されます。

立体図がイメージしづらいのであれば、それを上や横から見た図、つまり平面図にバラして描いてみれば格段に理解度が上がります。

社会でも表の中の数値を計算したものどうしを複数比べ、そこからわかることを考える問題は必ず出題される傾向があります。

志望校合格を視野に入れた場合、単元をしっかり理解することはとても大切ですが、失敗しないペース配分や考える技術を向上させることも必要不可欠な要素です。

入試直前で鍛えるべきはむしろこれらの技術で、その段階が確認できるのが実力テストレベルの問題です。

だからこそ、彼らが使った問題用紙には成功のカギがたくさん隠されているのです。

テスト中の様子から発見した子どもたちの長所や課題、そして成長の度合いを今後の授業にどうフィードバックしていくか。

そう考えると、統一模試は講師にとっても大きなイベントです。

彼らが必死に考えて結果を出そうとしている姿を間近で見ることができる唯一の機会。

そこには純粋に応援したくなる素晴らしい光景が広がっています。

すべての保護者の方にもその姿を見てほしいといつも思うのですが、残念ながらこれはテス監だけに与えられた特権です♪

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